うつわを愛してやまない…そんな方々のうつわとの関わり…をご紹介するコーナーです。
第10回目は、奥平信義さん のご紹介です。
若い頃より、趣味と言えばもっぱらゴルフでしたが、家内から年をとっても出来る静的な趣味(決して字を間違えないように)持ちなさいと言われ、始めたのが陶芸です。
親戚筋にあたる2代目田村運渓さん(多田焼、雲渓山窯)が山口県岩国市美川町に登り窯を移転され、通信教育をされたのがきっかけで、手回し轆轤を買い、自宅で作っては、雲渓山窯に送り、素焼き、本焼きしてもらっていました。しかし、徐々にそれでは物足らず、自分で釉薬をかけ最後まで作りたいという思いが強くなりました。
そんな折、高木先生の個展を見る機会があり、その時先生に一度見学に行きたいとお話ししました。そして、見学に行った時土曜日の朝7:00からの研究コースに入らせていただき、今日に至っています。週末陶芸家なので、なかなか上達しませんが、楽しくやっています。
趣味が高じて、今新築中の自宅に、念願であった陶芸が出来るアトリエを作っています。
陶芸は子供の土遊びと一緒で、自分の好きなように、形にとらわれないで、楽しく作るのが基本でしょう。
しかし、慣れてきて、上手になるにしたがい、薄く作ろう、うまく作ろう、美しく作ろうなどと思うようになるのは自然だと思います。でも出来上がった作品を見てみると、形は良いが個性がなく、なにか面白くないなということがよくあります。かえって初期の作品に良いものが多い事がよくあります。
趣味の陶芸は、形にとらわれず、如何に自分の個性を出す事ではないでしょうか。
それと陶芸で良いのは、作っているときはただただ土に集中し、他のことは何も考えず無になれることです。ストレス解消にはぴったりの趣味ではないでしょうか。陶芸は体力と集中力が必要ですので、作品づくりは午前中が良いと思います。
自分で作った作品はなかなか捨てられません。我が家の器が、良くも悪くも自分の作品でいっぱいになることを覚悟して、楽しくやって下さい。
見ざる、聞かざる、言わざる、見るでござる、聞くでござる、しっかりと言うでござる
カブト(正面)
ふくろう
お皿(つばき)
とっくりとコーヒーカップ
親亀の上に子亀
2016年03月